高尿酸血症
高尿酸血症とは
血液中の尿酸値が7mg/dlを超えてくると、高尿酸血症と診断されます。高尿酸血症は30歳~40歳代の男性に多くみられ、生活習慣による要因が深く関係しています。
高尿酸血症が引き起こす疾患
尿酸値が高値になっても自覚症状は認めませんが、そのまま放置しますと以下の疾患を引き起こします。
(1)痛風
足の親指の付け根の関節等が赤く腫れ、激しい痛みを生じます。1-2週間すると痛みは落ち着くことが多いですが、
高尿酸血症が続けば発作を繰り返します。発作中は痛みを抑える治療を行い、発作が落ち着けば尿酸値を下げる治療を行います。
(2)腎障害
尿酸の結晶が腎臓に沈着して腎臓の働きが低下します。
(3)尿路結石
尿管や腎臓に結石が出来て、腰やおなかに強い痛みを生じます。
治療
(1)生活指導
・肥満の解消
・食事療法
摂取エネルギーの適正化
プリン体の摂取制限(レバー、魚卵、魚の干物、乾物などにはプリン体が多く含まれております。)
尿をアルカリ化する食品の摂取
十分な飲水摂取(飲水の量が2000ml/日以上)
・アルコールの摂取制限
日本酒1合、ビール500ml,ウイスキーダブル1杯まで
禁酒日週2回以上
・運動
(2)薬物療法
生活習慣の改善を行っても尿酸値が改善しない方や、痛風発作を起こしたことがある方、尿酸値が9.0mg/dl以上の方には薬物療法を行います。尿酸値が8.0mg/dl以上で、生活習慣病等の合併症のある方も薬物療法の適応となります。尿酸生成抑制薬、尿酸排泄促進薬を処方し、尿酸値6.0mg/dl以下を目標にコントロールします。